デザイナーを目指す方へ!採用担当が語る就活準備の3ポイント
こんにちは、採用担当です。
春といえば、就活シーズンですね。
と、いうことで今回はデザイナーを目指す方へ、就活準備としてやって損なし!書類、面接、適正の3ポイントについて書きます。
まずは、採用側の気持ちを知ることから始めましょう。
>デザイナー求人採用の面接で採用側として大切にしていること10個
名古屋のデザイナー ソウマさんの記事です。
デザイン職を経て、採用に携わるようになったソウマさんが面接で大切にしていることを、採用側の視点からまとめています。こちらの記事は、採用する側、される側、双方にとって参考になると思います。就活生は採用側の考えを理解することで、面接を受ける時の心構えとヒントがもらえると思います。
それでは、就活準備としてやって損なし!3ポイントです。
1 書類審査編
どんなものが作れるか?企業に知ってもらおう。
当たり前ですが、すごく大切なことです。
デザイナーですからデザインできないと採用は無理です。
新卒の方に限ってですが、まだ実際に仕事を始めていない状況ですから、会社は完成度をそれほど重視していません。それよりも「伸びしろ」を重視しています。会社に入れば、いろいろなお仕事の依頼がきます。どんなテイストにもチャレンジし、やり遂げることができるのか!?と、新卒採用のある会社なら思うはずです。弊社では、デザイナー職にはポートフォリオ以外に課題の提出もお願いしています。その理由は、ポートフォリオにないテイストがどんな感じなのか確認するためです。
制作会社のデザイナーは、クライアントの要望に応じて、様々なテイストが求められます。求職者には、実務に対応できる様なデザイナーとしての幅を見せてほしいというのが採用側の本音です。例えば、かわいい系(コスメなどF1<10~20代女子>向けデザイン)、クールシンプル系(フラットデザインや余白を生かしたタイプ)、こってり系(安いをメインに打ち出した通販サイトなど)。クライアントの数だけ様々なテイストが求められます。いつでも自分の得意な方向性に引き寄せるデザインが通用するわけではないのが仕事ですから、どれだけ「それっぽさ」を出せるか、というのもデザイナーの仕事の重要な部分になります。
私自身の経験からですが、採用になる方のポートフォリオはいつでも見ていて楽しいものです。必ず作品のどこかに惹きつけられる部分があり、それを見つけるのは採用の仕事の楽しみでもあります。おそらく、どの会社でも、それは変わらないことだと思います。面接も重要ですが、デザイナーは技術職ですので、ポートフォリオは自分の分身と思い、きちんと今できることのすべてを盛り込んでください。そして、出来ればテイストが違うものを入れてデザインの幅の広さをアピールしましょう。
2 面接対策
自分を知っているか?自己分析の重要性
面接は求職者と会社のマッチング具合をはかる場ですから、当然、たくさんの質問が飛び交います。
どんな質問をするかは、その場の流れで変わりますが、事前に準備をして、自分の情報が分かっていれば、堂々と受け答えできるはずです。そこで、重要になるのが自己分析です。
どんな職業につくにしても、自己分析は基本ですよね。やり方は様々で、就活サイトの自己分析ページや本を利用するのもいいでしょう。
>自己分析で就活の質を劇的に変える|今すぐできるやり方と内容を濃くする質問10コ【完全保存版】
>マイナビ 効率的な自己分析の方法
アナログな方法としては手書きも面白いと思います。大きな紙を用意し、そこに今までの自分に起こったイベント、その時の気持ちと実際の行動を書きながらフローチャートをつくり、人生を客観的にながめてみるのも効果的です。
もっと簡単にということであれば、以下のような基本的な項目についてじっくり文章としてまとめてみることです。「文章」というのがポイントです。頭の中ではわかっていると思っていても、意外とまとまっていないことも多いのです。
自己分析すべき基礎項目
- 自分の得意、不得意
- 何が好きで、何が嫌いか?
- 長所・短所
- 何がしたいのか?
- 自分にとってのハッピーとは?
- 5年後どうなりたいか?(ここはぼんやりとしたイメージで可)
将来は確かにイメージしづらいとは思いますが、今までの自分のことなら、ご自身が1番よく知っているはずです。過去を振り返って、自分を客観視すると、自然と自分の向かうべき方向性も見えてくると思います。
私も20数年前、就活をしました。やりたいこともぼんやりとしていて、唯一新聞で見つけたCM制作会社を受けたのですが、面接で落ちました。当時きちんと自己分析できていたら、その後の就活も違うものになっていたと思います。実際、その後、就活は一切しませんでした。なぜなら自分で何がしたいのかもわからなければ、就活するモチベーションもわかなかったからです。自分が好きなことや、やりたいことが分かっていても漠然としたイメージでは相手に伝わらないのです。きちんと仕事ととしてデザインをしてゆけるのか?面接する側はシビアに見ています。面接官たちを納得させらるだけの理由が自分の中で導き出せれば、面接もうまくゆくのではないでしょうか?
3 実はこれが一番大事 – 適性を知る
オタク的素質があるか?調べて知る喜びを仕事に生かそう!
2の自己分析をしたら、ちょっと考えてみて下さい。自分はモノを調べたり、新しいことを知ることが好きか?「デザイナーなのに?」と思う方も多いでしょう。しかし、これはとても重要です。
なぜなら、仕事は下調べが重要だからです。ウェブデザインを例にしますが、サイトを制作するとき、競合他社を知ることは不可欠です。まず、初めにその業界のサイトを規模に関わらずたくさん見ます。一般的な傾向とそうではないものを調べ、今回の案件はどちらのアプローチがいいのか?客観的に分析し、最適な方向性を探ります。特に、コーポレートサイトなど、ある程度長いスパンで使用されるものには、こうした手順は不可欠です。クライアントは自社サイトですから、私たち以上に業界を知り、熱心です。そうした人を納得させるには、それ以上の調査と工夫が必要になります。
デザイナーは美的感覚が大切なのは事実です。そして制作物は見た目が与える印象がすべてです。
しかしデザインは決して表層的な仕事ではありません。目的に合ったビジュアルを作り上げるということは、制作物(サイトやパンフレット)を作る目的、ターゲット層の選定、最近ではアナリティクスを使用しての効果測定まで含め、何らかの結果を出すための入り口をつくる作業をしているということになります。
想定した結果(売り上げや問い合わせ件数など)を生み出すための一つの手段がデザインです。ですから、これからデザイナーを志す方には、特にその部分を意識していただきたいと思っています。「何のためにデザインがあるのか?」は、今現在デザイナーとして働く自分自身への問いでもあります。何が目的で、その目的を果たすためには何が必要か考えることができる人はデザイナーとしての適性があるのではないかと思います。
おまけ:面接を受けるならその会社のことは調べよう
これは、前出のソウマさんの記事の8番目の項目と同じです。
その会社に入りたいのであれば、その会社が求めることを知る努力は当然のことです。そして、サイトなどをみて情報を集めてきた方に面接官が好感を持つのも自然な流れです。
デザイナーは斬新さや意外性を求められることも多い職業ですが、意外と空気を読む力も必要とされます。その会社がもつ空気感をつかみ、面接で浮くのではなく、印象を強く残せるといい結果へつながると思います。大切なのはその会社でデザインをしたいのがなぜなのか、ちゃんと自問自答することです。有名でなくても、その会社を受けてみようと思う動機はどこかにあるはずです。自分の気持ちを素直に導き出せれば準備はできたはずです。
そして、絶対に時間厳守でゆきましょう。
まとめ
と、いうことで面接の準備としては当たり前のことばかりですが、デザイナー採用の視点から重要だと思う理由をお伝えしました。すべての会社で通用するとまでは言えませんが、今回あげた3つの事柄を準備することで、デザイナーとして働く意識が現実的になり、少しでも目標に役立てていただければと思います。
最後にもう一点。面接は求職者側が企業を選ぶ場でもあるということを忘れないでくだい。しっかりと、面接官の方と会話をし、一緒に働きたい人たちかということをあなた自身で観察してください。お互い選び選ばれる側であるということが、面接では一番大切なことですから。
WEBデザイナー兼採用担当 / Y.E