アシストコンバージョン確認してる?コンバージョンへのチャネル別貢献度を見る
Googleアナリティクスを利用している方であれば、コンバージョンは必ずチェックしているでしょう。コンバージョンはチェックすべき項目のなかでも特に需要な指標です。でもそれだけでは、何がコンバージョンに貢献しているかを知るには足りないのです。通常のコンバージョンだけを見て改善策を考えていると、逆効果になる可能性もあるので注意が必要です。
例えば、コンバージョンに至ったユーザーが、どのチャネルからWEBサイトに流入したかを調べたとします。「direct/none」となっていれば、おそらくブックマークからの直接流入であると考えられます。
でもちょっと待ってください。ユーザーがブックマークするまでの経緯、これってすごく重要じゃないでしょうか?もしかしたら最初はリスティング広告経由でWEBサイトに流入した可能性もありますよね。それを知るための機能が「アシストコンバージョン」なのです。
アシストコンバージョンとは何か
アシストコンバージョンとは、その名のとおりコンバージョンをアシストしたアクセスを知るための機能です。
例えばネットでデジカメを買おうとしたとします。
- Googleでデジカメに関して検索を行っていたところ、デジカメに関するリスティング広告を見つけ、A社WEBサイトに初訪問。その後、比較検討のため別サイトへ。
- 後日、再度デジカメについてGoogle検索。検索結果で上位表示されたA社WEBサイトに再訪問。ユーザーはA社のデジカメが気に入り、ページをブックマーク登録。
- さらに後日、ブックマークからA社WEBサイトに訪問し、デジカメを購入。
商品の購入を「目標」として設定していた場合、このコンバージョンに至った参照元は「ブックマーク」となります。しかしブックマークに至るには、その前段階での検索上位表示やリスティング広告が大きく貢献している事が分かります。
つまりこの場合「有料検索(リスティング広告)」と「オーガニック検索(検索上位表示)」がアシストコンバージョンとしてカウントされます。
アシストコンバージョンを確認せずに改善策を考えた場合、どのような事が起こったでしょうか?もしかするとSEOやリスティング広告を過小評価した結果、そこに割く予算を削減し、コンバージョンが下がるという事も十分に考えられます。
アシストコンバージョンを確認する
アシストコンバージョンはGoogleアナリティクスのレポートの【コンバージョン】>【マルチチャネル】>【アシストコンバージョン】で確認できます。
目標別にアシストコンバージョンを確認する
ひとつのサイトに複数の目標設定を行っていることは多いかと思います。そういった場合は目標別に確認する機能があります。画面左上のボタンをクリックすると、どの目標に対してアシストコンバージョンを表示するのか選択することが出来ます。また、すべての流入元に対して確認するのか、Adwordsに対してのみ確認するのかも選択できます。
用語解説
アシストコンバージョン画面の折れ線グラフにちょっと聞き慣れない言葉があるので、軽く解説しておきます。
アシスト コンバージョン
アシストコンバージョンの数を示しています。
上記のデジカメ購入の例で言うと、リスティング広告からの流入「有料検索」で1カウント。検索上位表示からの流入「オーガニック検索」で1カウントとなります。
アシスト コンバージョン価値
「目標値」が設定されているコンバージョンをアシストした流入があった場合、価値がここにプラスされていきます。算出方法は通常のコンバージョン価値と同じく コンバージョン数×目標値になります。
ラスト クリックまたは直接のコンバージョン
アシストではなく最終的に直接コンバージョンに結びついた流入をラストクリックと言います。直接のコンバージョンとは初回訪問でそのままコンバージョンした場合を指します。これらは通常のコンバージョンと同じ値になります。
アシスト コンバージョン/ラスト クリックまたは直接のコンバージョン
アシストコンバージョン数をコンバージョン数で割った値。値が1を越えているとアシストの貢献度が高く、逆に1より少なければラストクリックや直接のコンバージョンの貢献度が高いことになります。
ディメンションで参照元やメディア、キーワード等もチェックしてみる
ここを見ることでYahoo!やFacebookなど、どこの媒体がよりコンバージョンに貢献しているのかが分かります。ここを見ることでコンバージョンに貢献している媒体(Yahoo!やFacebookなど)や、キーワードを確認できます。どこの媒体に広告を出稿すれば良いかの目安にもなります。また【その他>集客>キーワード】はSEOやAdwordsでのキーワード設定にも役立てられそうです。
まとめ
WEB解析を行う上で、コンバージョンはとても重要な指標となります。しかしアシストコンバージョンを確認せずに、直接コンバージョンばかりを注視してしまうと、思わぬ失敗をしてしまう可能性があります。むしろ直接コンバージョンに結びついたチャネルよりも、WEBサイトを知るきっかけとなった、チャネルの方が重要という見方もあります。WEBサイトの運用をしていく上で、何がWEBサイト流入のきっかけになっているのかも、しっかりと見極めて施策を行っていくことが大切です。
WEBデザイナー / I.H