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WEBサイト制作・リニューアル時に抑えておきたいポイント

WEBサイト立ち上げやリニューアルは、ほとんどの場合が数年に一度、場合によっては10年以上もそのWEBサイトを使うことになる、失敗できないプロジェクトだと思います。事業にとって重要なWEBサイト制作、リニューアルにおいて抑えておきたいポイントを紹介したいと思います。

はじめに目的と背景を整理する

私たちがクライアントと最初に行うことは、課題について整理をし、その原因や理由を明らかにすることです。
課題はさまざまで「デザインが古くなった」「採用を強化したい」から、単に「周年記念を機に」までさまざまな理由があります。もちろんそれでも理由としては十分なのですがさらに掘り下げて、「採用活動で〇〇を募集したいが〇〇しかこない」というような、より詳しい背景まであるとより具体的な提案がしやすくなります。

コンセプトを設定する

目的や背景を明確な共通認識に出来たら、次はリニューアルサイトのコンセプトの設定を行いましょう。
具体的にはテーマやミッションといった感じでしょうか。例えば…

  • サイトで何を伝えたいか
  • ターゲットは誰か?
  • ユーザーに何をしてもらいたいか

もちろんコンセプトがクライアント側で決まっている場合もあれば、私たちからデザインの方向性と併せて提案して決めていく場合もあります。

コンセプトを作ることによって、私たちからも具体的な提案がしやすくなると同時に、プロジェクトの進行についても方向性が正しい方向に向かっているかを判断する基準になります。

導線の整理

導線を整理することは非常に重要なストラテジーです。ユーザーにどの順番でどういうコンテンツを見せていくか、そして最終的に何をしてもらいたいか。これはTOPページのコンテンツやグローバルナビゲーションの設計によって「ストーリーを組み立てていく」ことを意味します。

コンセプトで設定した「WEBサイトでユーザーに何をしてもらいたいか」を実際にしてもらうためには「まず何を見せるのか」、そしてどんなケアをしてあげれば目的とすることにたどり着くのか、を考えて実際にガイドしてあげることです。

そのためにはユーザーに提供すべき情報を、適切な順序で並べてあげる必要があります。WEBサイト制作時に欠かせないサイトマップの作成も、この考え方に基づいて作成をしていくことをおすすめします。コンテンツをただカテゴライズするだけのサイトマップでは、そのストーリーが途切れてしまうおそれがあります。

SEOを考慮した設計

WEBサイトの構築において、SEOを念頭に置いた設計が欠かせません。どのような検索キーワードに対応する必要があるのかを検討することが肝要です。リニューアル前の実績や現在のトレンドに基づき、適切な検索キーワードを設定します。ツールを活用して競合他社がどのキーワードに注力しているのかを調査して、キーワードを設定することも有効です。そして、設定したキーワードに基づいて、最初からどの範囲までコンテンツを充実させるか、または公開後に徐々に拡充していくかを判断する必要があります。サイト制作時にすべてを完璧にする必要はありません。設定したキーワードを踏まえ、継続的にコンテンツを拡充していけば、SEOは後からでも適用可能です。

ページ構造の設計

ここまででサイト全体の構造が見えてきました。
次にすることは具体的な「ページの構造」です。

個々のページについても基本的な考え方はサイト全体と大きくは変わらず、「誰をターゲットにするか」「どんなアクションをしてもらいたいか」を考慮して文章や画像、ボタン、リンクなどをページに配置して設計していきます。レイアウトや内容が、ユーザーの行動や、計画した導線と一致しているかを考えながら設計します。

デザインをどう判断するか

ページの構成が具体的になったらデザイン制作フェーズに入ります。デザインの良し悪しを、個人の好みによる判断になってしまわないように、判断基準を設定する必要があります。
それには当初設定したコンセプトが重要になります。「誰に、どんなストーリーを伝えるのか」という視点で見たときにデザインが適切かどうか、その点を判断基準にしてデザインの良し悪しを決めてください。

基本的にはページ構成に基づいてデザインをしていきますが、デザインに落とし込まれた段階で、再度「情報に欠けていることはないか」「ユーザーにしてもらいたいことに対して障害となる要素はないか」「導線やストーリーが破綻していないか」を基準に最終的な判断をしてください。

もちろんコーディングが完了したテストアップの段階でもそれを判断することは可能ですが、デザインが出来た段階で上記の確認事項がクリアできていればサイト制作は概ね成功といってよいでしょう。

しかし意外にも、この「デザイン確認」では様々な確認事項を見落としてしまいがちで、コーディングが完了しテストアップしてから気付いて修正することが非常に多い印象です。
ぜひこのデザイン確認フェーズを、個人の好みだけで簡単に判断せずに、少し時間をかけて確実に行うことをおすすめします。

最後に

それぞれの行程をどのような判断基準で決めていくか。ぜひこの記事を参考に「みるべきポイント」をしっかり押さえて、WEBサイト制作・リニューアルを「成功」に導いてください。

WEBプロデューサー / O.Y