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ChatGPTって何?簡単にまとめてみました
【2023年2月更新】

最近話題のChatGPTをご存知でしょうか?
簡単に言うとチャットでの対話型AIツールです。
AppleのSiriが音声での入出力なのに対し、ChatGPTはテキストでの入出力となります。
ChatGPTはOpenAIが開発した自然言語生成モデルの一つで2022年11月30日にリリースされてからわずか5日間で100万ユーザーを突破※1し、2023年1月にはアクティブユーザー数が1億人に到達しています。
ユーザー数が100万人を達成した日数の比較としてInstagramが75日、Spotifyが150日かかったという点からも注目度の高さが伺えますね。

無料で利用できますが、月額20ドルの有料サブスクリプションサービス「ChatGPT Plus」もリリースされています。

※1 OpenAI CEO/Sam Altman

ChatGPTのリリースによる世の中の動き

GoogleはChatGPTのリリースを受け、深刻な脅威であるとして「コードレッド」を宣言しました。2月には競合となりうる会話型AIサービス「Bard」を発表※2しましたが、不正確な回答をしたとして親会社Alphabetの株価が急落するという事態になっています。
ChatGPTも誤った情報を生成することがあるとしておりますが、生成する内容の精度はAIツールとしての評価に直結しますので、今後の精度向上に期待したいと思います。

Microsoftは2019年よりOpenAIとパートナーシップを締結※3しており、2021年に続き、第3段として2023年にもさらなる投資※4を発表しています。
早くから提携していたMicrosoftはまったく新しいBingとEdgeをリリース※5しました。(米国時間2023年2月7日)
Microsoft TeamsにAI機能を搭載したサブスクリプションサービス「Microsoft Teams Premium」も発表しています。

その他の企業も続々とChatGPTの技術を活用したサービスを発表していますので、今後の様々なサービス展開に期待したいと思います。

※2 Google Japan Blog
※3 Microsoft News Center
※4 Microsoft News Center
※5 Microsoft News Center

ChatGPTの特徴

いろいろなメディアでも取り上げられていますのでポイントのみ紹介します。
ChatGPTの入力画面にアクセスすると機能と制限事項が記載されています。
折角なのでChatGPTに翻訳をお願いしてみました。

誤った情報や有害な指示、偏った内容を生成することがあるということですので、利用する側のファクトチェックが重要になりますね。
実際に使ってみると英語ベースのAIですので時々おかしな日本語になっている箇所もありますが、基本的にはあまり違和感なく自然な文章になっています。

ちなみに、まったく同じ質問をしても返ってくる回答が異なる場合があります。
以下の質問をしてみました。
Q:スマートフォンOSの比率を日本と世界でそれぞれ教えて

質問の日本語に若干難ありですが、きちんと理解してくれています。素晴らしい。
回答として「2021年現在」となっていますので、やはり統計などのデータは主に2021年までの情報をもとにしている感じでしょうか。
日本においてAndroidが約95%というのは正確性に欠けますね。

こんな質問もしてみました。
Q:AIが作成した制作物の著作権はどこにある?

やはり著作権の問題は複雑なようで、このあたりの法整備は今後の課題になってきますね。

新しいBingを使ってみた(2023年2月16日更新)

ChatGPTがリリースされてから約2か月後にリリースされた新しいBing。
使用するのに順番待ちが必要ですが、順番が回ってきたので早速試してみました。
結論としてはかなり優秀なAIに感じましたのでこちらも簡単に紹介いたします。

同じ質問をChatGPTとBingで比較してみました。

先ほどの質問を若干変えて質問しています。
Q:スマートフォンOSのシェアを教えて

ChatGPT

日本のシェアを教えてくれなかったので続けて質問します。

Bing

先ほどと質問を変えたことによりChatGPTでは世界→日本という形で2回のやりとりが発生し、回答のシェアも大きく変わっています。Bingは日本人からの質問ということを理解し、一度で日本と世界のシェアを教えてくれています。
ChatGPTが2021年のデータに対し、Bingは2022年12月時点となっており、Bingのほうが新しい情報を示しています。
Bingは回答に対し詳細情報として根拠としているソースも示してくれます。これがソースの全てではありませんが、ファクトチェックはきちんと行ってくださいということですね。
また次にしたいであろう質問の候補もリストアップしてくれますので会話がスムーズにできます。素晴らしいですね。

次にこんな質問をしてみました。
Q:りんご2231個を18人で分けると1人はいくつもらえますか?

ChatGPT
Bing

ChatGPTはドライな回答ですね。
対してBingは人間味が増した回答をしてくれています。なんとか公平にしようという優しさを感じます。
正直ここまでの回答をしてくれるとは思いませんでしたが、残念ながら解答としては間違いですね。

時間を置いて再度質問してみました。
Q:りんご2231個を18人で分けると1人あたりいくつもらえますか?

文言は変わっていますが余りが13という解答は変わらず。17では?と指摘してみましたが一歩も引く気配がないのでこちらが折れました。

何度も言いますがファクトチェックは重要です!

OpenAIってどんな組織?

またChatGPTとBingに聞いてみました。
Q:OpenAIについて教えて

ChatGPT
Bing

OpenAIは人工知能の研究・開発・普及を目的とした団体ということですね。
ChatGPTが話題となっているOpenAIですが、じつは他にも注目すべきサービスを多数展開しています。2つほど簡単に紹介しますので、気になる方は詳しく調べてみてください。
OpenAI 公式サイト:https://openai.com/

画像生成:DALL·E 2

DALL-Eの後継モデル。テキストから画像やアートを生成してくれます。

自動音声認識:Whisper

音声を高精度で文字起こししてくれます。音声から翻訳処理も。

まとめ:AI時代に必要なスキルとは?

2022年にも様々なサービスがリリースされ、今後さらに加速的に世の中に普及していくと思われるAI技術。
分野としては医療、教育、メディアなど、仕事としてはライティング、プログラミング、作詞・作曲、翻訳など、ぱっと思いつくだけでも様々なサービスへの展開が期待できます。
AI技術が普及し、難しいプログラミングはAIが担当してくれるようになると新しいサービスの創出がより身近になってくるかもしれません。
生産性の向上などコスパの面ではAIに及びませんが、新しい価値観のサービスを生み出すためには、AIが想像もできないような発想力、創造力(クリエイティブ力)が重要なスキルになってくるのではないでしょうか。
チャットの場合、どんな文章でどんな内容の質問をするかのワードセンスも重要です。

技術革新は緩やかではなく短期的に起こると言われており、自分の考えたアイデアがAI技術を駆使して実現できるようになる世の中はワクワクしますね。
近い将来どういったサービスが生まれてくるのか楽しみにしたいと思います。

※執筆時(2023年2月16日)時点での情報に基づいた記事になります。情報は日々アップデートされますので最新の情報をご確認ください。

WEBディレクター / K.K