サーバー切り替えの注意点!DNS切り替えとは?
WEBサイトリニューアルを機にサーバー切り替えを検討される方も多いと思います。しかし、サーバー切り替えは正しい手順で行わないと思わぬトラブルにつながることがあります。今回はサーバーとドメインの関係、そしてDNS切り替えについて解説します。
IPアドレスとは
普段見ているWEBサイトや動画、もちろん今見ているこのページも、世界のどこかにあるサーバーの中にデータが格納されています。このサーバーの位置を住所のように表しているのがIPアドレスです。
IPアドレスは、下のように数字の羅列で表現されます。
IPアドレスの例)123.456.789.000
アクセスしたいWEBサイトのIPアドレスを知っていれば、ブラウザに直接IPアドレスを打ち込むことでも見ることができます。ただし数字の羅列なので人間には覚えづらく、使い勝手はよくありません。それを解消するのがドメインです。
ドメインとは
ドメインとはWEBサイトのURLなどの○○○○.comや△△△.co.jpの部分を指す言葉です。例えばこのWEBサイトであれば
marukin-ad.co.jp
の部分がドメインになります。
このドメインと先ほどのIPアドレスとを紐つけることで、人間にもわかりやすい文字列で、WEBサイトにアクセスできるようになります。
DNS(ドメイン ネーム システム)とは
IPアドレスとドメインとを紐つけ、変換するシステムをDNS(ドメイン ネーム システム)といいます。また、このDNSが格納されているサーバーをDNSサーバーとよびます。
ブラウザにURLを打ち込んでWEBサイトを見る時には、下記のような処理が行われます。
- ブラウザからDNSサーバーに「marukin-ad.co.jpのIPアドレスが知りたい」と問い合わせ
- DNSサーバーからブラウザに「そのドメインのIPアドレスは123.456.789.000です」と回答
- ブラウザが123.456.789.000にアクセスし、そのサーバーの中のコンテンツを画面に表示する
ここまでの内容を私たちの世界に置き換えて考えてみると
- ドメイン:人の名前
- DNS:住所録
- IPアドレス:住所
というように想像するとわかりやすいかもしれません。
「○○さんの家に行きたい!」と思った時に、住所録に問い合わせ、住所を教えてもらって家まで訪れるようなイメージです。
サーバー切り替えの注意点
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。
サーバーを切り替えるということは=IPアドレスが変わるということになります。この時DNSにIPアドレスが変わることを伝えておかないと、古いサーバーにアクセスしてしまってコンテンツが見られない、ということが起こります。
現実世界と置き換えると、引っ越したのに住所録を書き換えなかったせいで、訪問者が道に迷ってしまうようなイメージです。そのためサーバーを切り替える際には、必ずDNSも切り替える必要があります。
※DNS切り替えは契約しているドメインやサーバーの管理画面から行います。詳しくはドメイン・サーバー管理会社に問い合わせてみてください。
ドメイン情報が反映されるには時間がかかる
DNS切り替えの設定を行ってから実際に切り替えが完了するまでにはタイムラグがあります。その期間は同じドメインにアクセスしても、新旧どちらのサーバーに到達するかわからない、といったことが起こります。
そのためこの移行期間は新旧両方のサーバーを並行で稼働させ、どちらのサーバーに到達しても同じコンテンツが表示される状況を作っておく必要があります。
メールクライアントの設定も忘れずに
サーバーの中にはWEBページのデータだけでなく、メールデータも格納されています。そしてメールアドレスにもドメインが使われているため、正しくDNS切り替えを行わないと、いつまでも古いサーバーにメールが届いてしまうことになります。
WEBサイトと同様にDNS切り替えが完了するまでのタイムラグもあるため、移行期間中は使っているメールクライアントで新旧両方のサーバーのメールを受信するよう設定しておく必要があります。
おわりに
今回はサーバーを切り替える際に必ず行わなければならない、DNS切り替えについてご紹介しました。
サーバー切り替えを検討されている方の参考になれば幸いです。
WEBディレクター / H.M