フロントエンドエンジニアとは?業務内容や必要なスキル・将来性について
Web制作に関する職業には「Webディレクター」「Webデザイナー」「フロントエンドエンジニア」などがありますが、今回はプログラミングを担当する「フロントエンドエンジニア」についてお話していこうと思います。
「フロントエンドエンジニア」とは
まず、フロントエンドとは「ユーザーとコンピュータが直接やりとりをするソフトウェアの部分を指す(参考:Wikipedia)」とあります。簡単に言うと普段私たちが利用しているパソコンやスマートフォンに表示されているWebページです。これをディレクターやデザイナーの指示を基にプログラミングを行いWebページを構築するのが「フロントエンドエンジニア」です。
「フロントエンドエンジニア」の業務範囲
・Webサイトの制作
・Webサイトの追加ページの制作
・Webサイトの更新
・静的WebページのCMS化
・キャンペーンWebページなどのLP制作
・HTMLメールの制作
など
「フロントエンドエンジニア」に必要な言語・スキル
HTML
ブラウザに文字や画像などのコンテンツを表示させるための言語です。「タグ」を使った記述方法でコンピュータに文書構造を理解させる役割があります。「タグ」には種類が数多くありますが、それぞれのタグには意味があるのでコンテンツやレイアウトに応じて使い分ける必要があります。
CSS
HTMLで組んだものを「プロパティ」と「値」を組み合わせて装飾し、見やすくする為の言語です。CSSで使用する「プロパティ」にも種類がたくさんありますが、こちらもレイアウトや状況に応じて他プロパティと組み合わせて使い分ける必要があります。
文書構造を定義する「HTML」、HTMLで定義された文書にデザイン的な装飾を施す「CSS」で基本的なWebページが作られます。
JavaScript
Webページ上で画像のスライドショーを実装したりユーザーの操作によってコンテンツのレイアウトなどを変更するなど、Webページに動きを付ける際に使われる言語です。フォームに入力された情報を取得して処理するなどバックエンドに近い処理もできますが、コンテンツに動きを付ける際に使うことが多いです。
上記3つの知識は必須です。最初から完璧に使いこなすことは難しいですが、経験とともに覚えていけるものなので、練習用のWebサイトを作ってみるなどの実践的な練習をしてみると良いと思います。
習得すると業務の幅が広がる言語・スキル
jQuery
jQueryはJavaScriptをより直感的に記述できるように設計されたライブラリです。プラグインも豊富なので、様々な動きを実装できます。開発されてから10年以上経ち、「jQueryはオワコン」という記事も見かけますが、現在でもアップデートが行われていて使い勝手が良いので私は今でも使っています。
まだまだ多くの現場で使われているので必要といってもおかしくないと思います。
PHP
Webページを動的に生成する事ができる言語です。
例えば、HTMLのソースコードを条件によってコンテンツを出し分けたり、ブログなどデータベースに記録された記事を読み込んで表示させたり、フォームでユーザーから送信された情報を表示・データベースに記録できます。
ユーザーからの情報を扱うこともあるので、セキュリティ等の対策も必要になり敷居が高く感じるかもしれませんが、フォームを組み込むサイトは多いのでPHPを習得できていると活用シーンも多く仕事の幅がとても広がります。
WordPress
Web制作に必要な知識が無くても簡単にWebページを制作・管理できるよう開発されたCMS(Contents Management System)の代表的なツールです。
簡単とは言いましたが、正式に運営を開始するまでの導入や初期設定・サイトにあったカスタマイズには多少知識が要るので、制作会社に依頼した方がいい場合もあります。
また、カスタマイズにはPHPベースの関数が使われたりプラグインも豊富なので、より深く習得できると更に細かい設定や機能を実装できます。
「フロントエンドエンジニア」の年収
日本の平均年収は441万円(国税庁:平成30年分民間給与実態統計調査結果)に対し、フロントエンドエンジニア20代〜30代の平均年収は385万円(マイナビ調査)です。
扱っている案件規模やスキル等によって左右されますが、日本の平均年収には届きませんでした。フロントエンドエンジニアは経験やスキルによって収入が大きく変わってきます。求人情報を見ると年収500万円以上を提示している会社も少なくないようです。業務に取り組みながら学習してスキルアップしていくことで、年収も増えていくと思います。
「フロントエンドエンジニア」の将来性
今日、パソコンやスマーフォンありきの情報社会になっています。ブラウザで調べ物や企業のホームページを閲覧すると必ずWebページに飛びます。企業や小規模店のホームページ、まとめサイトや個人運営のサイトなど種類は様々ですが、誰かが作らなければ成り立ちませんし、一度作っても更新やトレンドの変化による改修・リニューアルは必ず発生します。そのことを考えると、フロントエンドエンジニアの需要は今後も増えていくと思います。
企業専属、制作会社に勤務、フリーランスなど働き方は人それぞれですが、「フロントエンドエンジニア」は新しい技術を取り入れることができれば今後も長く続けられる職業だと思います。
WEBプログラマー / I.S