インスタグラムがよくわからない中年のためのインスタグラム概要
2017年の流行語大賞は「インスタ映え」でしたが、40代以降の中年層はどれだけインスタグラムを理解できているのでしょうか?
そういう私もインスタグラムをわかっていないオーバー40の1人です。そこで、いまさらですが、インスタグラムの使い方からビジネス利用まで基礎的なことだけ調べてみました。若者は読んではいけません。
まず、インスタグラムとは?
インスタことインスタグラムは無料の写真動画共有サービスです。
独自のフィルター加工機能が備わっており、アート写真のように加工が可能。
別の写真専用アプリで加工してアップする人も多く、写真のクオリティが投稿の命です。
SNSにおけるインスタグラムの位置づけ
出典:2017年「公表データ」で見る主要SNSの利用者数と、年代別推移まとめ
2017年のSNS利用調査では、インスタグラムの利用率は約20%です。
LINEの67%やFacebookの32.3%に比べるとちょっと少ない印象です。
しかし、実際に投稿をするアクティブユーザー率は総ユーザーの約半分で、他のSNSに比べてもアクティブユーザー比は引けをとりません。日本におけるインスタグラムのメインユーザーは20代~30代前半の女性です。男女比は35対65ですが男性の利用率も増加中で、今後、利用者年齢層も上昇する見込みです。Facebookのように、若年層から上の世代へ利用率が上昇するのも時間の問題らしく、いつか若者の「インスタグラム離れ」が起こるかもしれませんね。とはいえ、まだまだおしゃれ女子の必須アイテムという印象が強いSNSです。
まずは投稿方法です!!
スマホでインスタグラムアプリをインストール後、アプリを立ち上げアカウント登録。その後、画面の下部の5つあるアイコンの真ん中を押すだけです。
次の画面で下部の[ライブラリ・写真・動画]から投稿したいものを選んで、撮影後アップするだけです。
ちなみにライブラリはそのユーザーがスマホに保存してある写真のことです。写真や動画を選べば、その画面から撮影できます。あとは文章(キャプション)や位置情報、タグ付けをすれば投稿記事の完成です。
他のSNSとの違い!!!!!!!
投稿方法がわかったので、もう少しインスタグラムへの理解を深めましょう。みなさん、インスタグラムと他のSNSの決定的な違いをご存知でしょうか?それは、大きく2つあります。
- 文章(キャプション)のみの投稿ができないこと。ちなみに画像や動画のみの投稿は可です。
- 投稿にリンクが付けられないこと。
この決定的な違いを、わたしは知りませんでした。リンクも付けれないのに、どうやって拡散するの??と思いますよね。当然、拡散は苦手です。投稿にリンクは付けられませんが、プロフィールページに自社ページやブログなどのURLを貼ることができます。あとは投稿で画像などと一緒にテキストで「~~で検索してください」とかコメントを入れるしかありません。
#ハッシュタグ!!!!
投稿にリンクもつけられないし、どうやってユーザーは自分のお気に入りを見つけるのか?
これも、私には大きな疑問でした。インスタグラムユーザーには常識でも、わたしには疑問です。答えは簡単でした。ハッシュタグ検索です。
そういえばインスタグラムの検索画面にユーザーとかハッシュタグとか位置情報のアイコンがありましたね。ハッシュタグはTwitterでも使われるので馴染みのある言葉ですが、インスタグラムでは写真と同様に鍵となる要素です。ハッシュタグはコミュニティとして成り立ち、ユーザー同士をつなぐ役割を担うものです。ユーザーはハッシュタグをたよりに自分の求める投稿を検索します。ハッシュタグは最大30までつけられ、11個くらいつけるのが最も有効というデータもあります。
設定は写真や動画の投稿画面でできます。
#は必ず半角で、複数設定の場合は「#○○ #〇〇」とハッシュタグとハッシュタグの間にスペースを入れます。スペースは半角でも全角でもOKです。ちなみにハッシュタグに句読点や記号は入れません。もし入れたら、タグとしての機能を失うからです。絵文字は利用可能です。(twitterでは不可)
おまけですが、投稿画面では写真に「タグ付け」という機能もあります。これは、投稿する写真とその写真に映る、関係するユーザーを紐付けし、タグが付けられたユーザーのプロフィールページへの導線を作る事が出来る機能です。タグ付けしたらユーザーに通知が行きます。もし、望まないタグ付けをされたら削除が可能です。
インスタグラムで調査?!
若者は情報収集をインスタグラムで行っているらしいですが、本当でしょうか?すでに人生の半分を生きた私には謎でしたが、本当らしいです。
ここでもやはり、ハッシュタグです。自分が知りたい情報を検索枠に入力するだけで、その物事に関連した写真や動画が出てきます。コスメや洋服、ドリンクなどなど、若い女性が好みそうな商品ならきっと見つけられます。自分が購入する前に商品やサービスの下調べとして利用するそうです。企業側からの投稿だけでなく、純粋なユーザーの生の声はリアルな情報としてユーザーに響きますよね。なるほどです。
投稿写真には位置情報を設定でき、設定された位置情報はスポット検索されます。個人使用の場合、プライバシー保護から位置情報を設定しないようにする人が多いですが、マーケティング目的の場合は位置情報も大事な要素です。例えば、旅行の情報を集めたいとき、その場所をスポット検索し、その中からお店や観光地の情報を収集することができます。便利ですね。
インスタグラムはSNSマーケティングでどう使う?
ということで、なんとなくインスタグラムの位置づけや利用方法がわかってきたところで、マーケティングです。これほど若い女子に影響力のあるインスタグラムですからマーケティングにも有効活用できるはず!
インスタグラムはユーザーとの関係性から来店や購入が発生するSNSです。しかし様々な機能の追加で最近は、直接、販売へつながる仕組みも搭載されました。
ストーリー<通常の投稿とは別の配信(投稿は24時間以内、ライブ配信は配信終了後に消去される)>機能では外部サイトへの遷移が可能で、インスタグラムのアプリ内でショッピングページへの流入が可能です。またインスタグラム広告を出稿すると購入ボタンが表示され、アプリ内でスムーズにユーザーを購入へと導ける仕組みもあります。
さらに、2017年4月から購入ボタンが設置でき(投稿写真にBUYタグを付けて)、販促ツールとしての役割が拡大しています。ちょっと前まではマーケティング目的でのアカウント運用はフォロワーを増やし、投稿をたくさんのユーザーに見てもらい、「いいね!」やコンメトをもらうことを指標としましたが、今後は「いいね!」から購入ボタンを押してもらうことへ、より直接的なユーザーへのアプローチが可能になると予想されます。
購入ボタン導入前のデータですが、インスタグラムと商品購入の関係性をあらわす調査結果があります。
- 女性Instagramユーザーの61.5%がハッシュタグ検索をすると回答。
- ハッシュタグ検索をするユーザーの41.5%が、検索から商品購入の経験があると回答。20代では60.5%が購入を経験。
出典:女性Instagramユーザーの約6割がハッシュタグ検索を利用、 そのうち約4割が検索からの購買経験あり ~ハッシュタグ検索は「購入」を目的として活用される傾向に~
調査の結果からも、インスタグラムはユーザーを商品購入に至らせる凄まじき影響力があることがわかります。おそらく、「商品購入の下調べ」という目的があるので、インスタグラムから得られた情報がポジティブで信頼性が感じられれば、自然と「購入」という行動に移っていくからだと思います。「購入ボタン」導入はユーザーが望んでいた機能であり、運用する企業側から見ても低コストでの販促が可能なツールであることがわかります。
とにかくハッシュタグが大活躍!!!
話は、さきほどのハッシュタグに戻りますが、ターゲットとなるユーザーに見つけてもらえるようにターゲット層が検索しそうなハッシュタグをつけて投稿することがとても重要になります。ハッシュタグを制するものがインスタグラムを制すると言う人もいるぐらいです。前述の通り、ハッシュタグ検索はユーザーがお気に入りの投稿や商品購入の判断基準を見つけるためのツールであるからです。
投稿記事の下部に表示されるハッシュタグはリンク機能があり、そのハッシュタグを押すと、同じハッシュタグを付けた投稿写真の一覧がみられます。ユーザーが興味をもつハッシュタグをつけることで、他の投稿記事を見ていたユーザーにも発見してもらえる可能性がアップします。
また、ハッシュタグの選び方ですが、ブランドイメージに関連するワードを複数掛け合わせることによって検索されやすくなる施策となります。たとえば、美容室のハッシュタグに#ヘアースタイル #グラデーション #ハイライトと一緒に#キャラ弁というハッシュタグが入っているのを見たことがあります。違う美容室ではヘア関連のハッシュタグの中に#サーフィンというタグが入っていました。前者は主婦層の来客をねらって、後者はサーファーのようなアッシュ系やメッシュの入った髪色を好むユーザーをターゲットにしていることが伺えます。あまり外れたハッシュタグだとブランドイメージを損ねる可能性がありますが、ターゲット層となるユーザーが検索しそうなハッシュタグを探すことはマーケティングにおいては非常に重要であることがわかります。
よくインスタグラムを使った企業キャンペーンなどを目にしますが、それにもハッシュタグは大活躍です。
企業側で指定したハッシュタグを付けてテーマに沿った写真をインスタグラムに投稿すると参加できる仕組みです。ハッシュタグの検索機能で投稿写真は簡単に検索可能ですし、参加者は他のハッシュタグも付けて投稿するので、他のハッシュタグで検索した不特定多数のユーザーにもリーチします。
またタグ付け写真を投稿してキャンペーン参加というものもあります。これはタグ付けした写真をアップすると、他の経路でその写真を見たユーザーがタグをックリックすることでその商品や会社を広く認知させる狙いがあり、ハッシュタグと同様の効果を狙ったものです。
どうゆう写真がいいの?
最後になりましたが、投稿する写真についてです。
個人で楽しむなら、純粋に自分がいいなと思う写真を投稿すればいいのですが、SNSマーケティングの一環としての写真はどんなものがいいのでしょう?
ここでも、ターゲティングが重要です。
ターゲット層に共感が得られるような写真。一貫した世界観を維持したクオリティの高い写真が必要です。そして最も大切なのは、押し付けがましくないこと。企業都合で発信された投稿は広告的でユーザーから拒否されてしまいます。「いいものがあるよ!」「いち早く皆さんにお知らせしたい!!」という気持ちがあっての投稿とただの広告では与える印象に違いが出ます。インスタグラムは写真を中心とした共感型メディアであるという認識を忘れず、「きれい、かわいい、美味しいそう、楽しい」などプラスの感情として受け入れられる写真を目指すことが大切です。
まとめ
インスタグラムの個人利用は手軽にできることが最大のウリですから、各機能は知らなくても、すぐに始められます。
マーケティングに利用するのであれば、写真の撮影、ターゲットやハッシュタグの選定、投稿時間など工夫する点はたくさんあります。写真は文章で語るよりも多くの情報を伝えることができます。その効果は上述したインスタグラムと商品購入の関係性にもあらわれています。
親和性の高いビジネスはインスタグラムのメインユーザー層(20~30代女性)が好む、比較的安価で視覚的に説明可能なものです。もし、そういった商品やサービスを展開されている場合は是非採用すべきSNSだといえます。
インスタグラムマーケティングには上記の事柄に注意して運用することに加え、他SNSとの連携や紙媒体でのハッシュタグの宣伝、インスタグラム広告などインスタグラムのアカウント認知の努力も必要なようです。
ということでインスタグラムってどんなSNSなのかということがちょっと分かったような気になっている筆者ですが、同じくオーバー40のみなさんはいかがでしょうか?これを機会にインスタグラムはじめてみるのもいいですよね。
WEBデザイナー / Y.E